何度もダイエットを繰り返している人に知って欲しい注意点まとめ
今回の内容はダイエットに取り組む方にぜひ知っておいてほしい内容になりますので、長くなりますが読んで頂ければ幸いです。
当院のお客様でも非常に多い「何度もダイエットを繰り返している」という方へ今回はダイエットをはじめる前に知っておくべき事をまとめてみます。と言いますのもこれまでも書いているようにリバウンド(減量後に反動で体重が短期間で増大すること)しないダイエット(以下減量方法という意味)はありません。
定期的に何度もダイエットを繰り返している方はダイエットに関する考え方を変えないと、これからも変わらずにダイエットを繰り返すことになります。ダイエット指導の中で重要な事ですが「何度もダイエットを繰り返すことなかれ」という事が言われて言いますが、度々ダイエットを繰り返す事でカラダへの負担や体型を維持する事が困難になります。
■1.体重ではなく体型を変える事を目標とする
「キレイになりたい」「引き締まったカラダになりたい」などダイエットに関する目的はそれぞれあるかと思います。しかし、ダイエットの途中で体重ばかりに指標がいってしまうと、ダイエット失敗のリスクが高まります。
あくまでも変えたいのは体型なはずです。確かに標準体重よりも体重がある方がカラダを引き締めるためには食事を改善する事が必要になりますが、体重減少ばかりが指標になると「食べない」という選択肢に迫られることになります。
これがダイエットを繰り返す方の共通点として多く見られます。
「食べない」という方法(程度にもよりますが)はある程度まで体重が落ちていきます。しかし、停滞した時やダイエット終了後が大きな壁が待っています。「維持できる方法」という観点を持ってダイエットに取り組んでいきましょう。そう考えると体型維持は一生の課題になりますね。
体重ではなく体型を変えたいならば食事を削ることだけでなく、筋トレしましょう。筋トレが嫌いな事は重々承知しております。当院にお越しの方もそうですが、筋トレを好んでやっている方は少数派で「やらなければいけないからやっている」という表現が正しいかと思います。
食事(減量)+筋トレ(シェイプアップ)という方法論を取って頂きたいと思います。有酸素運動ではシェプアップ出来ません。
■2.ダイエット中の運動の役割について
運動を大きく分けると有酸素運動と無酸素運動に分かれます。ダイエット中にどんな運動をすれば効果的なのかについて疑問を多く持たれる方も多いと思います。ネットで検索しても諸説出てきます。これまで多数の方にダイエット指導をしていく中で感じたなりの意見になりますが、ダイエット中の運動と食事の役割について説明していきます。
●#2-1有酸素運動や無酸素運動の役割
説明していく前に基本的に運動は無理のない範囲でやるに越したことはありません。ですが、ダイエット中の運動は減量やシェイを目的とするならば、それぞれの役割をしっかりと明確にして運動を行いましょう。運動に過度に減量効果を期待してダイエットが上手く行かない方が多いのでまとめてみます。調べると以下のような事が運動に関して言われています。
- 有酸素運動:脂肪燃焼効果。エネルギーを消費する
- 無酸素運動:糖質をエネルギー源として使う。代謝を上げる
↑のように運動の効果は確かにあります。ですが、一つ落とし穴がありまして「カラダは食事からの影響を受ける」という視点が抜けています。
例えば、毎日ウォーキング(有酸素運動)していても食事が改善されていなければ減量は期待できません。筋トレも同様で適切なトレーニングを行っても食事が改善されなかればトレーニング効果は薄まります。「筋トレを行う事で代謝を上げる」という理屈も確かにありますが、筋トレに代謝アップ効果を過度に期待するのではなく筋トレはシェイプアップを目的として行う方が良いでしょう。
食事の改善は確かに大変ですが、ダイエットをするならば食事の改善(食べなくなるという意味ではありません)は避けられません。
【ダイエット中の運動の役割はこう考えよう】
- 有酸素運動:心肺機能を高める、気分転換
- 無酸素運動:シェイプアップ
- 食事の改善:減量
確かに運動には諸説様々な効果がありますが、食事からの影響度の方がカラダには大きいなとダイエット指導をしていて感じています。ならば、↑のような効果としてそれぞれを捉えるとやるべき事はハッキリしてきませんか。
シェイプアップを目的としたトレーニングのポイントは高負荷で行う事になります。このポイントがウォーキングなどの【有酸素運動では得ることが出来ないポイントになります。どれだけ軽い負荷を沢山かけても、一定以上のトレーニング効果を実感できないのは負荷が軽すぎるためです。
●#2-2ムキムキになりたくないから筋トレはしない
という意見を特に女性からお伺いしますが、減量するほどの食事内容の状態で筋トレを行ってもムキムキになる事はありません。ムキムキになるためには基本的にバルクアップという考え方が必要になります。女性の方は特にですが、減量期の食事とトレーニングを組み合わせて丁度良いシェイプしたカラダになっていくと思います。
「ダイエット中のトレーニングはムキムキになるくらいのつもりでトレーニングするくらいで丁度良い」
■3.「食べていないのに痩せない」や「停滞期」が起こる仕組みについて
ダイエットの原則になりますが消費エネルギー>摂取エネルギーがあります。これが曲者で分かっているようでなかなか難しい原則になります。
ダイエットを開始するにあたり消費エネルギー>摂取エネルギーを作る場合に「一日一食、野菜メインの食事」などで一気に摂取エネルギーを下げると次の事がカラダに起こります。
- 摂取エネルギ―を一気に下げると体重が面白いように落ちていく
- 少し期間が経過すると減量が停滞する
という事がカラダに起こります。この体験をされた方も多いのではないでしょうか。摂取エネルギーが下がっているのになぜ体重が落ちて行かないのでしょうか次の項目で説明していきます。
●#3-1摂取エネルギーを下げると代謝も下がる(カラダが慣れる)
ここ重要です。摂取エネルギーを下げると一時的には体重が面白いように下がると思います。これをすると体重も下がりますが、カラダの適応能力が働きすぐにその環境に慣れて体重が落ち無くなり、それだけでなく少しカロリーを下げると体重が増えるカラダになってしまいます。
このようなダイエット方法の代表が以下のようなダイエット方法になります。
- 一日一食ダイエット
- シェイクなどの置き換えダイエット
- 強度の糖質制限ダイエット(カロリー計算を行いカロリーコントロールが行えている場合は別)
- 断食ダイエット(断食の強度にもよる)
何度もダイエットを繰り返す方はこのような一時的に食事を過度に制限を掛けてダイエットを行い「その後コントロールが出来なくなりリバウンド(減量後に反動で増量する)を繰り返す事を行っています。
食事の管理は確かに必要ですが、体重を落とす事ばかりに指標が行き食事制限が行き過ぎるとどちらにせよ体型を維持する事が難しくなります。維持出来やすい方法で自分に合ったペースでダイエットを行いましょう。
●#3-1自宅で計測する基礎代謝は当てにならない
最近の体重計は基礎代謝を図れる体重計がありますが、この基礎代謝を指標にしてダイエットをして成功するならば誰も苦労はしません。
【Aさんの例】:体重計で計測した基礎代謝が1600kcl】
このAさんが減量するために活動代謝も考慮して1500kclで体重が落ちていくのかというと必ずしもそうはなりません。この理由は次の4にも繋がりますが、「どんな食事をすると痩せるのかは個人差がある。」現在の年齢や体重、性別よりも大切な事はこれまでの生活習慣を知ることが重要になります。
今のあなたのカラダはこれまでの生活で作られています。ネットなどで見かけた「○○すると痩せました」が自分にも当てはまるとは限りません。いや、自分には当てはまらないと思うくらいで丁度良いでしょう。
■4.ダイエット中は何を食べると良いの?
TVからの影響が特に大きいですが「○○を食べると痩せる」系の情報が多いのも事実としてあります。確かにそれぞれの食品にダイエットに繋がるような効果があるのは否定しませんが、体重は食事全体からの影響を受けて決まります。
仮に「梅干しが痩せる」「酵素ドリンクが痩せる」という情報があったとしても、梅干しや酵素ドリンクをどれだけ摂取しても消費エネルギー>摂取エネルギーになっていなければ体重は落ちません。
これまでの食事を変更せずにプラスして食べるだけで体重が落ちていくような夢のような食品はありません。
●#4-1ダイエット中に食べてはいけないものはない
もちろん暴飲暴食をしても良いという意味ではありませんし、決めたルールを守るに越したことはありません。ですが、ダイエットは長期間の勝負になります。現代人が数か月間付き合いなどで外食や間食を一切しないという事は減量するよりも困難だと思っています。
摂りすぎはいけませんが、少々の乱れはダイエットに大きな影響を及ぼすとは思えません。少数の乱れよりも圧倒的に多い普段の食事に焦点を当てて減量の進捗を見ながら全体的に食事をコントロールしていきましょう。
少々の乱れは気にしない。それよりも普段の食事からの影響について考える。
●#4-2ダイエット中に具体的に何を食べるか?
中年男性に多いですが、稀に毎日同じ内容の食事でも耐えられる方もいらっしゃいます。多くの方はそのパターンは難しいと思いますので「何を食べればいいのか?」ではなく食事を全体で考える事が必要です。
【ダイエットの食事で重要な事】
- 食事全体で考える(糖質も脂質も必要・強度の制限を掛ける前に質や食事の回数を見直すことが有効)
- これまでの食事を知ることで必要な内容が決まる
この2点がダイエットの食事内容を決めるポイントになります。
●#4-3食事全体で考える(糖質も脂質も必要・強度の制限を掛ける前に質や食事の回数を見直すことが有効)
「ダイエットを始めるぞ」という事でいきなり食事の制限を強度に行うのではなく
●#4-4これまでの食事を知ることで必要な内容が決まる
ダイエット開始前にこれまでの食事を知ることから始めましょう。身長、年齢、、体重が同じでもダイエットを進める食事内容は異なってきます。カラダはあくまでもこれまでの積み重ねで出来ているので、現在のカラダの状態を知ることが本当に重要になります。
【筋トレを行う事を前提として】
まずは1週間程度食事を記録して、それを計測日数で割ります。出た平均値を毎日キープするとともに、たんぱく質の量を上げていきましょう。このようにいきなり摂取エネルギ―を下げるのではなく、まずは質を見直していきましょう。
この他にも食事の回数を増やすなどの方法を取り、それでも体重に変化が無ければそこで初めて摂取エネルギ―を下げる方法を取って下さい。