ダイエット中のたんぱく質・含有量アミノ酸スコアなどの解説
今回はダイエット中のたんぱく質について説明していきます。というのもダイエット中は摂取エネルギーを制限しているため定めた摂取エネルギー範囲内でしっかりと栄養を摂る必要があります。
よくいただく質問の中で「何を食べればいいですか?」を頂きます。これは非常に応えにくい回答になります。www
食材を伝えることは出来ても料理済みのメニューをお伝えして毎日食べ続ける事は難しいからです。という事で食事に対する考え方とたんぱく質について解説していきます。
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■1.ダイエット中の食事はたんぱく質摂取を意識する
三大栄養素として「脂質・炭水化物・たんぱく質」とあります。これらは一日当たりの摂取量が厚生労働省が発表しています。今回はたんぱく質の量をみてみましょう。
表が見ずらくなっていて申し訳ありません。(クリックすると拡大されます)
念のため書いておくと
- 女性たんぱく質推奨量(18歳以上):50g
- 男性たんぱく質推奨量(18歳以上):60g
となっています。
と↑の表は推奨値となっています。たんぱく質をはじめ各栄養素は摂取するタイミングや運動量、体重によって異なります。運動不足の方と運動バリバリする方では推奨値が異なってきます。(ここ重要)「筋トレ前後にプロテインを飲む」などを聞いたことがあると思いますが、これには理由があります。
●#1-1たんぱく質を意識した方が良い理由
三大栄養素や五大栄養素などありますが、その中でも不足がちになるのでたんぱく質になります。脂質や糖質は過度に偏った食事でなければ必要量が摂取できます。
しかしたんぱく質は意識して摂取しないと必要量を摂ることが出来ません。
たんぱく質必要量のの計算式は様々ありますが今回は以下の式を用います。
- 運動を積極的に行わない方:体重( )kg×1倍=( )g
- 運動(筋トレ)後の食事:体重( )kg×1.5~1.8倍=( )g
●#1-2たんぱく質摂取量計算式・例:体重60kgの方
- 運動を積極的に行わない方:60×1=60g
- 運動(筋トレ)後の食事:60×1.5=90g
という事で何となく一日に必要なたんぱく質が計算できたでしょうか。実際に○gと数値が出てもどれだけ食べればいいのかというイメージを持っていただくためにいくつかの食材ごとにたんぱく質含有量を紹介していきます。
■2.動物性たんぱく質
動物性たんぱく質の特徴は植物性のたんぱく質に比べて良質なたんぱく質が摂取できるところが大きなメリットです。たんぱく質摂取をもう少し詳しく解説するとアミノ酸というものが出てきます。アミノ酸には
- 体内で作ることが出来る:非必須アミノ酸
- 体内で作ることが出来ない:必須アミノ酸
大きく分けると2つわかれます。必須アミノ酸という観点から動物性のたんぱく質は植物性に比べると良質なたんぱく質が摂取できると言われています。(植物性に比べてアミノ酸スコアが高い)
*アミノ酸スコアとは:食品中に含まれている必須アミノ酸含有比率を表す指標になります。アミノ酸スコアが高いほど必須アミノ酸含有率が高くなります。
ですが動物性たんぱく質はたんぱく質以外にも脂肪やコレステロール値が高くなります。そういった理由から動物性のたんぱく質摂取の際には低カロリー高たんぱくの食品が重要視されています。
●#2-1動物性・植物性たんぱく質(アミノ酸スコア・たんぱく質含有量・カロリー)を紹介
*たんぱく質含有量=食品に含まれるたんぱく質の量
食品は100gとする(卵Lサイズを除き) | 牛筋 | 牛ヒレ肉 | 鶏モモ肉皮なし | ささ身ゆで(1本約45g) | 釜揚げしらす | タラ | マグロ赤身 | 牛乳 | 木綿豆腐 | 納豆 | 卵(全卵) | 卵(Lサイズ) |
アミノ酸スコア | ー | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 82 | 86 | 100 | 100 |
たんぱく質含有量(g) | 28.4 | 21 | 22 | 27 | 10.92 | 26 | 22 | 3.3 | 7 | 17 | 7.38 | 6.4 |
カロリー(kcl) | 155 | 132 | 108 | 125 | 115 | 278 | 93 | 66 | 72 | 200 | 151 | 106 |
↑の図を参考に考えるとたんぱく質摂取る目的によって食品を選択する必要がある事が分かります。ダイエット中のたんぱく質摂取ならば低カロリー、高たんぱくの食品がオススメになります。
豆腐や納豆などの植物性たんぱく質はカロリーは低いがたんぱく質含有量やアミノ酸スコアが低いためたんぱく質摂取を目的としては少しものたいないでしょう。
■3.低カロリー・高たんぱくのささ身ばかり食べればいいのか?
ではたんぱく質を摂取する場合にささ身ばかり食べればいいのかというとそうではありません。ここまでたんぱく質が不足しがちになることやたんぱく質の中でも必須アミノ酸の重要性を説明してきました。
「栄養はバランスよく摂る」という事が非常に大切で、たんぱく質の中身にも注意を払う必要があります。そこで注目しなければいけない事は必須アミノ酸の内訳になります。
●#3-1必須アミノ酸の内訳
必須アミノ酸は9種類のアミノ酸に分けられます。
- バリン:肝機能向上、筋肉の修復、血中の窒素バランスの調整(体内たんぱく質の維持)
- イソロイシン:疲労回復効果、血管拡張効果、肝機能向上
- フェニルアラニン:うつ病予防、ストレスの軽減、皮膚病に対する補助
- ロイシン:筋肉の修復、肝機能向上、育毛効果
- メチオニン:抜け毛予防、うつ病予防
- リジン(リシン):抜け毛予防、ヘルペスの予防、疲労回復
- トリプトファン:安眠効果、疲労回復、二日酔いの回復
- ヒスチジン:食欲抑制、関節炎緩和
- スレオニン(トレオニン):脂肪肝の予防、胃炎の予防
食品ごとに9種類のアミノ酸の量が異なります。ではアミノ酸の効果や低下カロリー、高たんぱくの食品を偏って摂ることはオススメ出来ません。栄養は均等に必要な量をそれぞれ摂ることが非常に重要になります。
ダイエット中のたんぱく質摂取ならば、ささ身を中心にその他のたんぱく質も摂取するというイメージで日々の食事を意識して頂ければと思います。
■まとめ
一般の方はたんぱく質が不足しがちになります。毎日の生活の中では動物性のたんぱく質を中心にカロリーが低く、様々なたんぱく質摂取するという意識を持っていただければ、理想的な状態に近いたんぱく質が摂取できると思います。
どの栄養素にも言える事ですが、偏った過剰な摂取ではなくバランスの良い食事が理想的な食事になります。